千年前と今、変わらない距離
立別れいなばの山の峰におふる
まつとし聞かば今帰り来む
中納言行平
私は行かなくちゃ
でも君が呼べば必ず帰ってくる
必ず
僕は島に住んでいる。
移動するには飛行機に乗らないといけない。
訪れた友人たちは「良いところだけど、少し遠いね」と笑う。
今は電話やメールやインターネットがあるから、連絡を取ろうと思えばすぐだ。
だけど、会うとなると難しい。
でもね、僕はいつも思う。
遠くなんかないよ。同じ日本じゃない。
君が困っていて、元気がなくて、「会いたいね」と言ってくれれば、
僕はすぐに飛行機に飛び乗って君に会いに行くよ。
遠くなんかないよ。遠く感じるだけ。
たった数時間の距離。
真昼の頂点にある太陽も、星空に浮かぶ月も、決してつかむことはできないけれど、
君との距離なんて、ちょっと海を挟んで、山を越えた先じゃないか。
僕が会いたいと思い、君が会いたいと思えば、あっという間なんだよ。
だから、気にしないで。僕らの間には何の隔たりもないんだ。
僕も一人じゃないし、君も一人じゃないんだってこと。
忘れないで。君のためならすぐに駆け付ける友人がいるってこと。
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